2022年度 夢解きスクール 春学期
心の病や家族・夫婦・職場の人間関係上の問題は誰にでも生じる可能性があります。ある状況が過酷であれば、誰でもがそれに耐えて乗り越えるのが困難になり、心の病や、中年期危機の状態へ陥ってしまいます。
2022年に行われた春学期講義では、私が実際に行った心理支援過程を解説しているので、ごく普通の日常生活を送っている人たちにとっても、心の病や危機的状況に陥った場合の、回復のしかたのみならず、その予防の為に参考になると考えています。
セクションタイトル
第1回目「拒食症の娘を持つ母親援助」。
第2回目「ハウルの動く城と思春期・青春期危機」
第3回目「映画マディソン郡の橋と魂を眠らせた女性」
第4回目「映画ザ・ファームと組織人」
第5回目「「思い出のマーニーと解離性障害」
第6回目「小栗判官物語と絵画療法」
第7回目「中世熊野巡礼と夢・絵画療法」※準備中
第1回
※画像をクリックすると講座を10分ほど視聴できるページへ行きます。
第2回
第3回
マディソン郡の橋は、ミヒャエル・エンデのいうモラーリッシュ・ファンタジー(道徳的創造)であり、現代の私たちの生き方、良心のありかたに重要な示唆を与えてくれています。単なる不倫の物語というだけでは、あれだけ多くの女性の共感を呼ばなかったかと思われます。
私は、日頃の心理臨床の中で、「マディソン郡の橋」ストーリーが心の内界でドラマチックに起き、そのことが、ある意味で、内的なあり方を変え、生きるための背後からの支えとしての意味を持つに至ることをまのあたりに見てきました。そこで、「マディソン郡の橋」の数カットを思い起しながら、筆者が心理的援助をさせていただいた男女お二人の心のなかで表現されている夢心像を咀嚼し、その意味することを明らかにしていきたいと思い、この講義を行いました。
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第4回
この講義では、企業で働く男性の夢の変容過程と映画の主人公(主演トムクルーズ)の変容過程を比較解説しました。
40歳代の中年課長が企業の中でどう生きるのかについて悩み独自の生き方を作ることで,結果的に大きな変革期を迎えた企業において,ある意味で時代を先取りした生き方を創造することになった経過を紹介します。
あわせて日本的企業組織の在り方とその間題を理解できるようにすることを主に講義しました。
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第5回
「思い出のマーニー」の主人公アンナは、解離性障害といわれる状態であり、ユング心理学では魂の働き良くするための支援を行うことが重要です。
この講義では、河合隼雄著「J.ロビンソン「思い出のマーニー」(子どもの本を読む)をテキストにして解説しましたが、第2回目の講義「ハウルの動く城と思春期・青春期危機における老婆イメージ」の補足講義でもあるので、第2回目講義と合わせて視聴することをお勧めします。
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第6回
抑うつ状態に陥ったある中年男性による絵画療法の変容過程です。熊野本宮縁起(由来)物語、中世小栗判官物語と比較解説しました。
なお、この講義は、私はスイスチューリッヒユング研究所におけるユング派分析家資格論文の一部を一般向けに修正して講義しました。
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第7回
「中世熊野巡礼と夢・絵画療法」
社会における理想的な女性像を生きようとするあまりに、本来の自分を疎外して、パーソナリティの規定との深い分裂が生じているある女性の変容過程です。夢の変遷過程を中世熊野巡礼における儀礼を比較しながら、夢見者自身による絵画を提示し、本来の自分を取り戻す過程を解説しました。
なお、この講義は、私はスイスチューリッヒユング研究所におけるユング派分析家資格論文の一部を一般向けに修正して講義しました。
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