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2022年 夢解きスクール秋学期 第4回 紹介

2022年 夢解きスクール秋学期 第4回 紹介

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2022年10月23日夢解きスクール秋学期第4回目「人生をうべなうこと」

 使用昔話「ラプンツエル」、絵本「ネズミ女房ゴッデン」等

テキスト「夢とおとぎ話による母親援助」第4章

 

偽りの幸福

辛いことには蓋をする

 私たちには、その生い立ちを惨めと感じすぎていたり、今の生活があまりにも辛すぎると、それに蓋をしてしまう。しかし、自分の苦悩に目をつむり、見て見ぬふりをすると、魂を眠らせた状態になり、子どもや家族の心までも抑え込み、殺すことになる。

 そしてこれまで見てきたことからも理解できるように、このような母親たちは、最初は子育ての問題で悩み、困り果てて相談してくることが多い。

 昔話「ラプンツエル」と絵本「ネズミ女房」ゴッデンも囲われた存在であり、ラプンツェルは母親の囲いを打ち破り自由な世界の飛び立ち、ネズミ女は囲われた場所に居続けた。

ゲイリッヒは「ほんとうの心理療法は、患者の中にある、そこにある患者が自由であるような点に向けて語りかけ、それを解き放つものでなくてはならない。心理療法とは、何かをしたり、「治癒」を生み出したりすることではない。その名に値する心理療法が問題になっている限り、患者は「治療」されるのではない。心理療法は、患者に自由を要求し、自分の自由をみずから行使するように期待する。つまり、神経症的な考えによって条件づけられている自分のあり方を洞察し、個々の神経症的ファンタジーから意識して距離を取ることが自由なのである。(ユングの神経症概念、ギーゲリッヒ、p60)と述べている。

この章では、苦悩を見つめ魂の存在に気づきそれを育てることが、いかに自分の視野も広がり、一面的で、表面的な道徳観にとらわれることなく、子育てにもいい影響を与えるかを、昔話などと比較しながら、もう少し詳しく前章と同じ母親のみた夢をとおしてみていきたい。

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