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2022年 夢解きスクール秋学期 第5回 紹介
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2022年11月13日夢解きスクール秋学期講義第5回目 「子どもを虐待する母親と昔話手のない娘」
使用昔話「手のない娘」
テキスト「夢とおとぎ話による母親援助」第5章
時々新聞紙上でも話題になるように、子どもを産んだものの、育てることができず、捨てたり、虐待したり、殺してしまったりする母親が存在する。
私のここ数年来の疑問は、このような母性に問題を抱える母親が、どのようにすれば十分な母性を獲得できるかという事であった。
虐待する母親の元では、母親の意向にそうのでなければ、子どもは無視され、切り捨てられるような恐怖感を抱きながらも、その恐怖があまりにも大きいので意識できなくて(置き去りにされた子ども)、ただ漠然とした不安感から、母親の許容範囲のなかに納まろうとし、母親の意向にそった、いい子になろうと懸命になる。
親の否定的な側面を意識し、自分も反抗しながら母子分離をすることが難しく、逆に良い子になって母親の元にい続け、母と自分は一心同体なのだという幻想を抱き続けようとするのである。
この答えを出してくれているのが、前章でも触れた日本昔話「手のない娘」である。
そこで、この章では、母性を喪失して、子どもをしっかりと両手で抱きしめることのできない「手のない娘」が、その手を回復する、すなわち母性を回復するそのプロセスを、私が約五年治療した子どもを虐待する母親の治療プロセスと比較しながら、詳察していく
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